【SOIMUSIC的バンコクディスクガイド】バンコクのサザン!?

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モダンドッグ「ウェイク・アップ・アット・テン」(SONY BMG ENTERTAINMENT,THAILAND)(2005)
Moderndog 「Wake up at ten」(SONY BMG ENTERTAINMENT,THAILAND)(2005)
タイロックの先駆けモダンドッグの10周年記念のライブ「Wake up at ten」のライブ録音CD版。3枚組み。(他に同じタイトルで同イベントの映像VCD、DVDもあり)
さて、まずモダンドッグ(以下MD)の紹介をすると、MDは94年バンコクの新興レコード会社「bakery music(ベーカリー・ミュージック)」からデビューしたバンド。いわゆるグランジな音作りでタイにはなかった洋楽を取り入れたスタイル、「君を愛してる~」が横行していたタイ音楽界では斬新というか意味不明とも言われた抽象的で文学的なタイ語歌詞(「君を愛してる~」は今でも横行中)、エキセントリックなライブパフォーマンス、名門チュラ大出身、と色々重なった条件で、デビュー作「moderndog」は60万枚を記録する大ヒット。テレビにもイベントにも引っ張りだこで音楽ファンだけでなく、屋台のおばちゃんや政治家まで幅広い層に知られるところとなった。というわけでMDは歌謡曲主体の音楽シーンに変えるきっかけになったお茶の間レベルのエポックメイキングなバンドなのです。(というのが本記事タイトルの落ちどころ)
タイロックの「パイオニア」としてキャリアをスタートしたMDは、ヴォーカルPOD(ポッド)のカリスマ性というか優れた人間性もあって、バンコク文化界の中心的存在としてその後10年間、音楽だけでなくアートやファッションなど色々な場で活動していくことになる。ちなみに最新のオリジナルアルバム「that song」では、ショーン・レノンやZAK氏、大野由美子氏、本田ユカ氏なども参加している。これもPODの人徳も大きいはず。
で、クリエイティブな音楽シーンを見てみると、10年経った今でもMD以上に存在感を出すバンドはなかなかいない。先駆者にして現役NO.1バンド、そう言っちゃってもいいぐらいバンコクではかなり重要なポジションにいるバンドなのです。
さて、このCDの紹介にすすむと、これは2005年10月に行われた「wake up at ten」というスタジアムコンサートのライブ録音。10周年記念コンサートということで過去の4枚のアルバムの曲をほぼ網羅。結果的に10年の集大成ベスト盤となっている。デビュー曲「busaba(ブッサバー)」の会場全体の盛りあがりなど流石といった感じがあります。
この3時間にも及ぶこのコンサート、MDの年季が入ったパフォーマンスもさることながら、演出も異常といえるほどハイテンション。我々soi musicの演出もやっているというかsoi musicの遠藤治郎氏とWIT(ウィット)とPEE(ピー)3人で手がけたステージは圧巻!説明が長くなりそうなので省きますが、この歴史的瞬間と言ってもいい現場にいなかったことを後悔する今のバンコクでしかあり得ない舞台演出。MDに限らずこういった「現場」がやたら面白いのが、バンコクの音楽の魅力というか、ディスクガイドなんて企画をずっとやらなかった理由なのかなーー。

参考:ちょっと説明がなさすぎるのでコンサートの模様が見れるWEBサイトへのリンク。演出のひとりwitのブログ。ビデオが見れる。

WITBLOG
そんなこんなでこの「Wake up at ten」も、実は音源よりもDVDがオススメ。MDのライブの素晴らしさだけでなく、今現在のバンコクの無規制な現状(笑)やノリが楽しめる一枚となっています。これを見れば、いかにはちゃめちゃなことがバンコクで起きているのかがわかるはず!?
というわけで最後にまだ間に合う今年のバンコクイベント案内。
11月12日13日に開催される「FAT FESTIVAL」というロックフェスはバンコクらしい魅力が集まったはちゃめちゃで可笑しいフェス。昨年の模様をさらっと紹介すると、昨年は市街地の遊園地跡で開催されたが、周りの住人への事前ネゴシエーションが行われていたなかったせいかリハ日に「うるさい」「きいてない」と大モメ(笑)。結局主催者は周囲の住人全てをホテルに移動する(!)なんてはちゃめちゃな措置をとった。当日は当日で、終演時間が警察の都合で3時間ぐらい早まって(!)かつ開始が当然のように遅れるので、「巻かなきゃなのに押していく」という状況。出演者は出演者で「ごめんドラマーが遅刻してるから順番変わってもらっていい?」なんていう具体に現場ですぐ変えるので(笑)、タイムテーブルなんてあってないようなもの。挙句の果てにフェスの最後の最後に、恐ろしいほどのスコールが降って、機材はほとんど壊れたのではないか。そして雨の後の渋滞で帰宅が大混乱、っていうそんな具合でした。ちなみにその前はなぜか競馬場で開催(こちらも大モメ)。毎年もめてるのに全く懲りないロックフェス。まだ間に合いますよ~。
まだオフィシャルHPがないので、myspace内の速報ページをリンク。
(重要)そしてそんなバンコクのミュージシャンが来るイベント10月14日に京都メトロでやるので、こちらにもきてね。(下に詳細リンク)
曲順表
CD 1
1. Tar sawang Feature Thep Pohngarm : ตาสว่าง Featuring เทพ โพธิ์งาม
2. Dad song : แดดส่อง
3. Parn : ผ่าน
4. Hai tur mar : ให้เธอมา
5. Bon fah : บนฟ้า
6. Kun lae kun : กันและกัน
7. Lom hai jai : ลมหายใจ
8. Tur tao nun : เธอเท่านั้น
9. Klai : คลาย
10. Very Good
11. Esarn Classic : อีสาน Classic
12. Roop mai lhor : รูปไม่หล่อ
CD 2
13. Por sia tee : พอเสียที
14. Kor : ขอ
15. Mhod we la : หมดเวลา
16. Luek sueng : ลึกซึ้ง< 17. Korn : ก่อน 18. Bang sing : บางสิ่ง 19. Sing tee mai kuey bok : สิ่งที่ไม่เคยบอก 20. Happiness is 21. Tee jing nai jai : ที่จริงในใจ 22. Chewit : ชีวิต 23. Tur : เธอ 24. Kala : กะลา 25. Manee : มานี CD 3 26. Bussaba : บุษบา 27. Tim : ติ๋ม 28. Nueng kon : หนึ่งคน 29. Kob kun : ขอบคุณ 30. Sar bai jai : สบายใจ 31. We tarn : เวตาล 32. Mar : มา 33. Tah sawang : ตาสว่าง 【おしらせ】 06年10月14日京都メトロでのバンコクミュージシャンのイベント POP ASIA 2006 +kyoto

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