カテゴリー別アーカイブ: 神宮前バンコク交差点

そらをみあげるチャバーちゃん

soi music 木村です( @kimurasoi )。

福音館書店のこどものとも年中組という絵本シリーズから『そらをみあげるチャバーちゃん』という絵本が出ました!

タイの児童文学作家のジェーン・ウェーチャチーワが書いた話に、タイの漫画家のタム(ウィスット・ポンニミット)が絵をつけた絵本です。

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チャバーちゃんは雲を見るのが大好きな女の子。家の前を通る大人たちに、一緒に見ようよと呼びかけます が、だれも応じてくれません。それでもひとり空をずっ と見ていると、仕事から戻ってきた大人たちが話しかけてきました。タイの人気作家と画家による絵本です。

と出版社の紹介文によると、この絵本はこういう話なのでぜひお読みいただけたら…という感じなのですが、タイのことを知らない方のためにバックグランドを少し解説します。

この絵本の始まりは2010年春、福音館書店のみなさんが絵本のシンポジウムに出席するためバンコクを訪れた時のことです。翻訳者のマリナさん(タイ語のニックネームがなんとマムアンさん…)がこのシンポジウムのコーディネーションをされていて、彼女の紹介で福音館の編集者たちがバンコク在住の児童文学者のジェーンさんと出会うことになりました。

ジェーンさんは児童文学『カティの幸せ』(邦題が謎の「タイの少女カティ」。そんなこと言い出したら、俺は「日本のおっさん木村くん」とかになりますよね。)という話でタイの権威的な文学賞「東南アジア文学賞」を受賞している作家です。ジェーンさんはタイではおそらくタムよりも一般的には認知度が高い方です。彼女は「東南アジア文学賞」受賞作家ですし、またウェーチャチィーワ家は代々医療関係の仕事をしてきた名家で両親も医者、実の弟さんはなんと元首相のアピシット・ウェーチャチーワさんなんです(あの男前で、そしてオックスフォードを主席で卒業したというインテリっぷりでバンコク都民から大人気のアピシットさんです。)。まあ簡単に言うと一般的なイメージは、有名なセレブファミリーの一員ってことですよね。(実際のところはセレブかどうかは知りません)。そしてジェーンさんについてもうひとつエピソードがあります。生まれもった病気で歩くことができず、生涯車椅子で生活をされているということです。タイの方のジェーンさんへのイメージっていうと車椅子に乗っているイメージかもしれませんね。

それで、そんなジェーンさんに福音館の方が「絵本つくりませんか?」という話をしたところジェーンさんは「是非」とお答えしてくれたそうで、帰国後時間を置かずにすぐにこのチャバーちゃんの話がおくらてきた、スピード感に驚いたという話を編集の方から伺いました。これが2010年の春の話です。

そこからタムのところに絵をかかないかと話がきたのが震災のすぐ後の2011年5月。それから「絵本はめっちゃ時間がかかって大変だよ」という出版業界の噂の通り、チャバーちゃんの絵本は、2年をかけて、2013年の6月にやっと出版となりました。

なぜ2年もかかったの?とみなさん思うかもしれません。はっきりいって自分もなげーなあと思っていました。しかし終わってみると「2年くらいやっぱりかかるよな」という気になっている自分がいたりもするのが福音館の絵本の作り方、さらに言うと日本の絵本の作り方なのかもしません。これを説明すると長くなってしまうのですが、丁寧な日本的な編集はうまく機能するとこんなにも良いものなんだな〜と感じた幸せな仕事となりました。

さて、話がすこしずれました。タイの話、そしてこの絵本がスタートした2010年春のタイの話に戻ります。2010年春のタイバンコクでは、あの、戦争のような強烈な報道や写真で忘れられないあの怖いデモがあった時なんです。福音館の編集者たちがバンコクへ訪れたころはちょうどこのデモの時期で、デモに関わらずともバンコクの住人たちはみんな不安な日々をおくっていました。ニュースで連日報道されたように、バンコクの中心地では衝突により死者も多数でて、街には外出禁止令がだされ非常事態が連日続いていました。特にジェーンさんの弟さんのアピシットさんは当時与党政党で首相を務めていて、自宅がデモのグループに包囲されているなんてニュースもありましたよね。

ジェーンさんがそのデモの当時どういう状況だったかはわかりません。ただそんな時期に書かれたのが、空をみあげる女の子の話だったのです。当時のタイの状況を思いながら読んでみると、絵本『そらをみあげるチャバーちゃん』には「かわいさ」とか「タイの素朴さ」とかだけでなく、何か強い想いが込められているような気がしてしまうのです。そして、作家のバックグラウンドから、そらをみあげているチャバーちゃんというのはジェーンさん自身の姿なのかなあと勝手にそう読んでしまっている自分がいるのです。

 

というわけで、2年もやるうちに、漫画家も編集者もその他外野も、みんなが大好きになってしまった「チャバーちゃん」の絵本発売記念ということで、7/7まで京都一乗寺のギャラリーで絵本原画展を行っています。展覧会限定グッズ(ポストカードセットに便箋)も売ってますのでぜひお発ち寄りください。 http://blackbird-whitebird.com/

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ででーん、タイなのに日本の夏な香り漂う一筆箋
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に日本の夏なポストカードセット
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くるり「ロックンロール・ハネムーン」by Wisut

soi music 木村です( @kimurasoi )。

くるりの「ロックンロール・ハネムーン」という曲のアートワークをウィスットさんがやりました!
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快挙!本人はわかってるか知りませんが、ぼくはめっちゃうれしいです。
大学生の頃からくるり大好きでとてもよく聴いていました。

このシングルのジャケットになった絵以外にもお三方の似顔絵や
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(記念のスクリーンショット)

アー写のイラスト化などもやっています。
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それで、こんなツイートもしてくださってます。

ふぁんふぁんさんがタムの漫画読んでくれてるのは知っていましたが、岸田さんがブランコの話してくれるなんて思わなかったです。ちゃんとそういう意図で頼んでくれたんですね。

どうでも良い話ですが、くるりのこのお話をいただいた時ぼくはちょうど事務所でくるりの「りんご飴」という曲を聴いていたのでした。シンクロでドキドキしました。

たまにはのミーハーエントリーでした。いつかタムと一緒にくるりのみなさんにお会いできたらうれしいなあ。

台北でタムの展示とWe are forever young

木村です。台湾でウィスット・ポンニミットの展覧会が始まりました!

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マムアンの展示と
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川島小鳥さんとの「未来ちゃんの未来」の展示。

タムが台湾来るのは初めてなんですけれど、でも実は去年の夏頃に台北のバンド「透明雑誌」の名曲「透明雑誌Forever」のMVをつくってます。

ぼくが透明雑誌のことを知ったのは一昨年の終わり頃だったと思うんだけれども、「もう人気ありますよ」なんて大学生に言われて、なんで自分はこんな良いバンド知らなかったんだろう?とショックをうけつつ、写真家の川島小鳥さんが彼らの写真を撮っているというような話をきいていました。

去年(2012年)頭に台北にいってwaiting roomに来れたりいい出会いがあり、透明雑誌も何度も日本に来ていたりして、何か一緒にできないかな?と思って思い切って今度タムにPV作らせてくれない?と相談してみたところ、ぜひと言ってくれて実現しました。

どういう曲がくるかなと思って待っていたらところにきたのがこの「透明雑誌Forever」。歌詞ももらって、すごくhesheitみたいな世界でhesheitでやったらぴったりだなあなんていう風にテンションあげてあーだこーだ考えていたのを思い出します。でタムがつくってきたアニメは当時ちょうど飼いだした猫にはまってる時期で、なんというか猫アニメでした…。

それで、今回のタムの展示に話を戻すと、ギャラリーはライブもできるスペースがあってライブをやるんですけれど、そういう縁もあって透明雑誌の洪申豪ゲストにお迎えしてライブやりますよ。今回は小鳥さんもいるしね!

というわけで、何か楽しいことがまた起こることを願いつつ、展示みにきてくださいという告知でした。

台北のギャラリーはこちら
安和65 http://www.facebook.com/ANHE65
展示は2013年7月9日までです。

GENE KASIDITの新曲xoxoのミュージックビデオが話題

元Futonボーカルのgeneくんことgene kasiditの新曲が話題になってますね〜。youtubeは公開3日で3万PVくらい行ってます。

GENE KASIDIT – แค่อยากจะขอ…..xoxo

「ただお願いしたいことは…xoxo」的なタイトルの曲のPVは、バンコクのエンターテイメント界のセレブがたくさんでてくる一発撮りのビデオ。でてくる男たちは有名映画俳優アナンダ筆頭に美男ばかりで、女優は音楽業界出身のKrisをはじめ今をときめくセレブたち。smallroomの若手バンドpolycatがバックバンドをつとめ、そこでひときわ輝くオカマたちにが狂気乱舞しブロンディなgeneが登場…。

結構なテンションの高さに、日本からだとついていけないかもですが、バンコクはこういうおばかちゃんで基本楽しいこと大好きなノリ(な人が多め)だし、今の街の勢いを象徴しているのかなと感じます。ファッションも元気そうだし、パーティーや外タレの公演もとても増えています。物価も上昇して景気も良いところは良いようです。そしてこういう仕事だとしても、ホントに楽しんで現場つくっちゃうところがタイ人の才能なのかな!と思うんですが、どうでしょうか。

Geneくんの話をすると、
Futonからモモコさんが抜けて、Davidが抜けて、そのあと名前がかわって(変わった?)、活動もしなくなってしまっていって。
でgeneはそれからどうなるんだろう?と思っていたらsmallroomからCD出すようになりました。Futonの頃のgeneはゲイのパンクロックスターという感じでステージ上はカリスマ的にかっこよかった。ソロになってだんだん女性化していって今はディーバのような感じになってます。誰も止められない独走状態になってきていましたが、このMusic Videoでもっと人気でていくでしょう。盛り上がっていくといいなあ!

iTunesでもかえるみたいです。
https://itunes.apple.com/jp/album/kh-xyak-ca-khx…..-xoxo-kae/id635804099

BANGKOK SECRET ADDRESS

soi musicの木村です。久しぶりのエントリーです。ブログ引っ越ししてみました。
最近日本でバンコクカルチャー関係のトピックいろいろあるのでどんどんエントリー書いていきます!

BANGKOK SECRET ADDRESS <Food>というマップ型冊子作りました。
「地元タイ人が教える秘蔵のタイ料理屋」って書いてある通り、地元のバンコクっ子が教える地元の美味しいお店の紹介冊子があったらいいなというコンセプトでつくりました。

Bangkok Secret Address

今回地元っ子代表になってもらったのは、美味しいもの探求ユニットのKin-Kin。
Kin-Kinは美味しそうなお店ばっかり知っていて、二人の紹介するお店に行ってみたいなとぼくはいつも思っていたんです。(ちなみにKin-Kinはグラフィックデザイナーのカップルです。)

http://instagram.com/wearekinkin

今回の『BANGKOK SECRET ADDRESS』のディレクションとデザインはデザイナーのPedとイラストレーターのYuneちゃん。
二人は『OK GO Tokyo』(Typhoon books)っていうタイの出版社からでている、東京のアートやデザインスポットのガイドブックを、執筆からデザインまで丸々一冊自分たちだけでやっていて、なにかそういうことのバンコク版を今回できたらいいなと思ってました。

この『BANGKOK SECRET ADDRESS』は薄っぺらい一枚の冊子で、本ではないし、マップと呼ぶにはマップほど網羅的じゃないんだけど、ピンポイントにバンコクの美味しいエリアをピックアップしていて、「手軽に持っていける」「本当に美味しいものしかのってない」っていういい感じのものになったと思います。

日本の友達がバンコクやタイに行くときによく聞かれるのが「地元の美味しいお店おしえて」 って質問で、その都度foursquareやtwitterの履歴をたどって教えてあげたりしてました。
大変だけど、旅行中のご飯って実は、回数少ないし胃袋って限りがあるし、できるだけ美味しいもの食べてもらいたいなという想いがあったんです。

もうこれからはこの冊子がおすすめ!って言えて気持ちいい〜。バンコクに遊びにいく日本のみなさんはもちろん、バンコク在住の日本人でも楽しめると思います!

発売は渋谷PARCOのロゴスギャラリーで行う展示型ポップアップショップ「POV STORE Bangkokシテン」 でスタート。(会期2013.5.26-6/10)

さて、発売記念のトークイベントがあります。Ped&Yuneといっしょにしゃべります。こちらもよろしくおねがいします!

「OK GO BANGKOK」
地元のタイ人がバンコクを丸見せスペシャルトークイベント

OK GO BANGKOK

5月25日土曜日13:00から開催!

「BANGKOK SECRET ADDRESS:
地元タイ人が教える秘密のおいしいタイ料理屋」

を編集・デザインしたアーティストたちによる
トークイベント開催決定!!!!!!
by
PAKPOOM LAMOONPAN
PAYOON WORACHANANAN
Kimura Kazuhiro
POV SOTRE BANGKOKシテン
■場所
ロゴスギャラリー(渋谷パルコ パート1 B1F)
http://www.parco-art.com/web/logos/exhibition.php?id=559
https://www.facebook.com/PovStore