日本語で読めるタイ文学:雑誌『東南アジア文学』刊行中

 

福冨です。
いきなり余談ですが、先日このブログを読んでバンコクの独立系書店Candide Booksを訪れてみた、という方に偶然お会いしました。前回の記事を書いたあと、店舗スペースが拡張されてカフェのテナントが入ったため、全体的にさらにゆったりとしたお店の作りに変わっています。是非みなさんものんびりしに行ってみてください。(前回の記事

さて本題ですが、昨年末頃から、東京外国語大学の教員・学生を中心に、古今の東南アジア文学の作品を翻訳紹介する雑誌『東南アジア文学』を作っています。もともと1996年に同大の教員と学生で発行を始めた雑誌なのですが、10号まで出て1999年から休刊。2013年になってもういっちょやるかと、同年10月の第11号から再刊しました。今年の6月に第12号を発行したところです。

IMG_0293

今のところタイとベトナムの文学作品や評論の日本語訳のみを掲載していますが、今後はもっと沢山の国・地域の作品を紹介していく予定です。

基本的に無料で配布しているのですが、印刷部数が少ないためあまり多くのところにお配りできていません。その代わりと言ってはなんですが、それぞれの作家・関係者から許可をいただいて、雑誌のtumblrページから翻訳作品のpdfファイルをダウンロードできるようにしています。

第11号はこちら

第12号はこちら

各翻訳者による各作家・作品の解説や、作品からの引用などを定期的にポストしているので、tumblrユーザーの方は是非フォローもしてみてくださいね。

さてせっかくなので11号と12号でタイ文学の一体どんな作品が取り上げられたのか少し見てみましょう。

第11号

  1. 「天使の都、天使の檻(1)〔クルンテープ、クロンテープ〕」 / ウティット・ヘーマムーン(ダウンロード)
  2. 「罵る声」 / ウティット・ヘーマムーン(ダウンロード)
  3. 「ほんとうの死」 / チラット・チャルームセーンヤーコーン(ダウンロード)
  4. 「古い家」 / サムット・ティータット(ダウンロード)
  5. 「いとこ」 / シーブーラパー(ダウンロード)

上から順番に行きましょう。1と2のウティット・ヘーマムーンは1975年生まれ、2009年に長編『ラップレー、ケンコーイ』が東南アジア文学賞を受賞した、今のタイでいちばん精力的に活動している作家の一人です。2014年からは文芸誌WRITERの編集長も務めています。ここに所収された短編二本は2014年の最新短編集『悪、俗』にも所収されている二作品ですね。

これまで長編作品ではタイの地方にある自分の故郷の物語を書くことの多かった彼ですが、ここ最近ではその焦点がバンコクの都市生活に移っているような印象があります。「天使の〜」は2006年軍事クーデター直下のバンコクのスラムに生きる不良少年たちの、「罵る声」は絆と記憶を失った男と創り出された神聖性にまつわる物語、とでも言えるかもしれません。

3と4のサムット・ティータットことチラット・チャルームセーンヤーコーンは以前もこちらのブログで紹介しました若手作家です。「ほんとうの死」は本名のチラット名義で以前に出版された短編集の作品です。近未来ディストピア小説風ですが、繊細でノスタルジックな人間の意識の流れがよく描かれている作品だと思います。「古い家」は彼の作品に通底する「こちら側とあちら側」の邂逅/あるいは日常と異常の遭遇、みたいなものを冷たさを感じるほどに平易に書いている作品です。

5のシーブーラパーはなんと1905年生まれの作家ですが、現在のタイの小説の基礎を作った作家として、タイ文学を語る際には100%言及される大作家です。タイ社会における自由と平等の実現を目指した活動家としての側面と、その理想を反映した作品が注目されがちですが、彼のキャリアの最初期である1929年に書かれたこの「いとこ」という作品は、むしろ娯楽性の高い悲恋ものの短編として読めるかもしれません。時代背景を考えれば、タイにおいて「恋愛」と「結婚」が分化していく、結婚が家族のものから私的なものへと移り変わって行く過程を描写している、とも言えるかもしれませんね。

第12号

  1. セミナー「文学における市民」 / 作家集団セーン・サムヌック(ダウンロード)
  2. 「静かに流れ落ちた涙」 / シーダオルアン(ダウンロード)
  3. 「粉雪の下に眠る」 / プラープダー・ユン(ダウンロード)

1の「文学における市民」は作品ではなく、2014年に行われた、作家たちによるセミナーのもようを撮影したビデオクリップの音声をテープ起こしして、それを翻訳したものです。作家集団セーン・サムヌック(意識の光)というのは、プラープダー・ユンやウティット・ヘーマムーンをはじめ、東南アジア文学賞詩人のサカーリーヤー・アマタヤーや名インタビュアーで詩人・編集者のウォーラポット・パンポン、おそらくいまのタイでいちばんラディカルながら冷静沈着な批評を書くことのできる作家・編集者のワート・ラウィーをメンバーとする作家集団です。

作家たちが現代のタイにおける文学の役割に関する話をしているため政治的な内容も多いのですが、いまのタイでおそらく最前線にいる作家たちがそれぞれ何を思い、何を考えて作品を生み出し、行動しているのかということがとてもよくわかるセミナーになっているかと思います。

2のシーダオルアンは1943年生まれで、まだ存命中の作家です。戦後のタイ文学においては、女性の作家は軒並み大衆恋愛小説家として活動しているという相場が決まりがちなのですが、そんな中で数少ない純文学系の女性作家です。彼女の夫がタイ文学において「文芸誌」というものを誕生・成立させた編集者であるスチャート・サワッシーであるというのも影響しているのでしょう。

ここに所収された1981年発表の「静かに流れ落ちた涙」はとある若い夫婦とその間に生まれた子どものことを描いた物語です。一見家族小説的ですが、そのバックグラウンドとして見え隠れする、タイ社会に根付く格差が物語の方向性を決めているところがあります。1970年代の政治動乱が収束してからのタイ文学というのは、そのテーマが政治・社会的なものから個人的なものに移って行ったと言われていますが、そういった移り変わりの時期の作品という意味でも、興味深いです。

3の「粉雪の下に眠る」は日本でもおなじみ、プラープダー・ユンが2006年に発表した中編です。タイ語版は100ページ超の一冊の本として出版されているものなので、それがまるまる読めるとなるとお得感がありますね!

バンコク、日光、ニューヨークを舞台に、謎の奇病に自らの意志を乗っ取られていく人々と、その奇妙な症状の様子を(部屋に閉じこもりながら)追いかける男の姿を、意外や意外、かなり官能的に描いた物語です。表面的にストーリーだけを追うと放埒なディザスター小説になってしまいそうなところですが、この小説を機にその後の作品でも展開されていく広義の「自然」に関するプラープダーの思想によって、物語がかなり緻密にコントロールされています。プラープダーが実際に滞在していた日光の情景の優美な描写も心に響きますね。

さて、長くなってしまいました。日本語で読むことのできる東南アジア文学、タイ文学の作品の数というのは、他の国や地域の作品に比べるとやはりまだ圧倒的に少ないです。あまりこういった媒体はないかと思いますし、面白い作品をこれからも沢山紹介していきますので『東南アジア文学』是非読んでみてください。

IMG_0294

 

『東南アジア文学』tumblr :  http://sealit2013.tumblr.com/

tumblrの更新情報はtwitter(@sh0f)にもアップしています。

ウィスットポンニミットの新作アニメ「The moon song」by Karen O for Spike Jonze’s her

日本では本日6/28(土)公開のスパイクジョーンズ監督の「her」邦題(『her/世界でひとつの彼女』)

その主題歌というか映画の中でも使われる、yeah yeah yeahs カレン.O「The Moon Song」のアニメーション映像をウィスットさんが制作しました。

タイではだいぶ前の今年の年明けぐらいに公開されていて、バンコクっ子の間ではかなり話題になっていた映画です。実際ロングラン上映していました。タイで公開していた頃に日本の映画会社(Asmik Ace)の方からオファーをいただいて、タムもちょうどバンコクの劇場で映画をみれました。

映画をみて、すごく気に入ったのか、The moon songのイメージが頭の中にあったようで、オファー決定の翌日には、ラフスケッチのアニメを提出して来て、びっくりしつつ、スケッチながらもそれがやたらよいアニメで関係者一同みな感涙してました。

映画予告編

AIとの恋愛ということでAIは映画には登場しないのでそのAIと会えたらいいなっていう気持ちとThe moon songにはすてきな音楽と詞があったので、それをアニメにってことでそのまんまなんですが、ばしっとはまったのは映画もThe moon songもタムの作品世界と近かったからなのかなと。(後から人に指摘されました)

her映画見る前でも見た後でもぜひみてほしいウィスットさんのアニメーションでした。

タイ・フェスティバル2014 のハーブ&スパイス企画

こんどの週末5月17日18日に、代々木公園で 第15回タイ・フェスティバル2014 が開催されます!このイベントはタイ王国大使館主催による、毎年恒例、20万人集めるスーパーイベントです。今年はタイハーブを知ってもらおうという「Herbs & Spices in Thailand」という企画がタイフェス内で行われます。

この「Herbs & Spices」企画のアートディレクションをsoi musicとmeets project in asiaで行いました!

thaifesleaflet
(タイ・フェスティバル2014 ハーブ&スパイス、リーフレット表紙)

イラストはおなじみのタムさん(Wisut Ponnimit)、デザインは書籍「Tokyo & ทำมือ(東京&DIY)」がタイで大ヒット中OK go tokyoのPedくん(Pakpoom Lamoonpan)です。

今回この企画で紹介するハーブ&スパイスは

レモングラス、トウガラシ、生姜、パクチー、ガパオ(ホーリーバジル)、胡椒、コブミカン、小さい赤たまねぎ、パンダンリーフ、タマリンド、

の全10種類。

このリーフレットでは各ハーブの特徴をイラストや写真でわかりやすく解説しています。タイ特有の野菜やハーブって、名前は聞いたことがあったり、だいたいのイメージは日本人のわれわれももっていますが、キチンとどんな野菜なのか?って説明しようとすると意外に分からなかったり、調理前の形とかってのも実は知らなかったりしますよね。

herb photo
(タイ・フェスティバル2014 ハーブ&スパイスleafletより抜粋)

トムヤムクンなんて何がどうなってるのか何度食べても、どれが食べられるのかとか
いまいち難しい…。
2ad1f0b7b882f7edfff84f825d81b3bd
(タイ・フェスティバル2014 ハーブ&スパイスleafletより抜粋)

タイフェスの会場の中央あたりにある大きな円形テントの中に「ハーブ&スパイス」のブースができます。リーフレット配布の他に、ハーブやスパイス実物の展示も行う予定です。この企画を通じてタイのハーブをより身近に感じてもらえたらと思います!ぜひブースあそびきてください!

ブースにはこんなハーブモビールもぶらぶらしています。
b421baddfe1e00c4051e2f8a6a598716
(ウィスットさん絵のハーブ)

c6d91c5ac41faa2d1c7779fea379f735
(でかいです)

さて、会場内ではタイハーブスタンプラリーも行います。

ハーブ&スパイスのリーフレットの裏にスタンプラリーの台紙があります。レモングラス、ミニ赤たまねぎ、タマリンド、唐辛子、パクチーの5種類のスタンプを集めると、タイへの航空券やその他景品が当たる抽選に参加できるそうです。(参加方法や景品などの詳細は未確認情報なので会場できいてくださいね :p)

354062be35f1c4d8796323cb01f96159
(スタンプ5種)

そしてそのスタンプを押してくれるスタンプ係は会場にちらばっているの予定なのですが、それぞれスタンプと同じハーブの帽子をかぶっています!

トウガラシ
f68b7aa6b71954fde8508b250001c38e
リーゼン唐辛子 (モデル/写真家Jesperさん)

ホームデーン(こと小さな赤タマネギ)
e84d5b518e99ad59c11ad3b91b9c212f
くるっと包み込むデザインが良い感じ(モデル: 歌って躍るタイ料理モモコ先生

タマリンド
869f70bc837229c75da5f7bc65d34927
ガツンと乗ってます(モデル:本企画制作キムラ)

レモングラス
a0af63a55ab6ee2aaf2330d5d890fdcf
美しいフォルム (モデル:グラフィックデザイナーたかえさん

パクチー
497a28997bee92ff35df6e8af6992302
パクチーの繊細な感じが大胆に乗っています。(モデル:写真家Jesper

これもタムさんに基本のデザインはおねがいして、鉄割などの衣装制作を行っている萩野緑さんに制作をおねがいしました。タムさんのデザインスケッチがかなり傑作だったのですが、萩野さんの手にかかった帽子は予想の斜め上をいくかわいさと美しさでかなりびっくりしてしまいました!

herbcapdesign
(タムさんのオリジナルデザイン)

もう一度集合
869f70bc837229c75da5f7bc65d34927497a28997bee92ff35df6e8af6992302e84d5b518e99ad59c11ad3b91b9c212ff68b7aa6b71954fde8508b250001c38ea0af63a55ab6ee2aaf2330d5d890fdcf

 

タイのハーブを帽子にするなんてなかなか難易度高そうなこともこの二人の組み合わせでとても楽しい仕上がりになりました!

テンションあがるいかした帽子のタイハーブ5匹つかまえてスタンプ集めしてみてくださいね!

と、こんな感じで楽しいアートワークでいっぱいの「ハーブ&スパイス」ぜひおたのしみください!来週の2日間タイフェス会場でお会いしましょう!

【Credit】
Herbs & Spices in Thailand / Thai Festival 2014
Direction : soi music & meets project in Asia
Design : Ped Pakpoom Lamoonpan
Illustration : Wisut Ponnimit
Costume : Midori Hagino
Thanks to : Gochin、Shoko、Hata、Tyranno、Reiko、Jiro
Produce : Royal Thai Embassy Tokyo
www.thaiembassy.jp
www.thaifestival.jp

P.S. 今年のタイフェスはモダンドッグもでるしなんだか楽しそうです!こちらもお見逃しなく!

新宿伊勢丹のCat’s ISSUE POP-UP STOREとSUPERSWEET

伊勢丹新宿店で2月19日(水)~24日(月)まで開催のCat’s ISSUE POP-UP STOREにバンコクのブランドSUPERSWEETが参加します!(伊勢丹新宿本館2階=センターパーク/ザ・ステージ#2)

ネコ好き、あつまれーー!!Cat’s ISSUE @ISETAN
e168_1

これは渋谷のギャラリーSUNDAY ISSUEプロデュースの企画で、アートディレクターが岡本健さんというゴールデンコンビ。(sunday issueによるイベント紹介ページ

タイ関係は「タムくんがねこちゃんの絵を描いている映像が延々流れる」というのと「ネコちゃんテーマのコレクションやったVL by VEEが参加」というのもあるのですけど、この記事はSUPERSWEETにフィーチャーしてみます。なぜならSUPERSWEETはSOI MUSICでもおなじみの遠藤治郎が参加してる会社で、今回参加するのはそこのファッションセクションのブランドなのです〜〜。

SUPERSWEETは2007年にUK(ロンドン)で設立されたブランドで、2010年頃から音楽イベント/ファッション/アートを軸にクリエイティブやっていて(こちら参照)、ファッションでいうと今をときめくバンコクのトップブランドSretsisともコラボしたりしてるんです(こちら)。

SUPERSWEET x moumi-Clothing made by cats, for people. (20140213)
SUPERSWEET x moumi

今回出展するのはSUPERSWEET X moumiというネコちゃんラインです。moumiちゃん、myogiちゃん、kikilalaちゃんネコ3姉妹がそれぞれクリエイティブディレクター、デザイナー、スタイリストを担当!

moumi = abyssinian = creative director

myogi = burmilla = designer
kikilala = snowshoe = stylist

というわけで今回販売する商品の紹介です!

ふりふりトートにねこちゃんトート。それにねこちゃんドレス!

ムームー!スカートは「マドンナスカート」っていうんです!めっちゃかわいい

ワイドパンツ!

かわいいステッカーやファブリックセットもあります
Fabricセット
ZANDER’S ABY LILAC STRIPE FABRIC
NAMSAI’S PLAIN BRODERIE ANGLAISE
PIMM’S LARGE POLKA DOT FABRIC

バンコクのかわいいクリエイティブブランドSUPERSWEET日本初上陸なので ぜひこの機会に!

オンラインショップで日本からも注文多いらしいですよ。ぜひ〜

スクリーンショット 2014-02-13 12.31.47

 

バンコク独立系書店探訪記「Candide Books」

しばらく更新が滞っていましたね。今年もよろしくお願いします。福冨です。バンコクの大学院に一年ほど通うことになりましたので、現地から色々と情報をお届けできたらと思います。

さて以前の記事でバンコクの独立系書店Bookmobyを紹介しましたが、新年明けたてに新しい独立系書店が(再)オープンしたとのことで行ってきました。それがこちらのCandide Booksです。

IMG_0463

大きなガジュマルの木が印象的ですね。

Candide Booksは、日本でもおなじみフランスの思想家ヴォルテールの小説『カンディード』から名前をとっています。(タイ語だとコンディットという音が近いです。)この書店、もともとは「ヌン(タイ語で1)」という出版社を経営していた若手作家の10デシベルとキッティポン・サッカーノンの二人が、2009年に、現在とは違う場所にオープンしたものでした。その後2010年になって、出版社Betweentheline Publishingの編集長、パッドさん(P’Padd)ことドゥアンルタイ・エーサナーチャータンさんが経営を引き継いで、現在のオーナーになっています。

2011年のバンコク洪水のタイミングで一時休業し、移転先を探していましたが、建築家でデザイナーのドゥアンリット・ブンナーク氏の事務所The Jam Factoryの敷地内に移転が決まり、今年一月二日に再オープンとあいなりました。

もともとはチャオプラヤー川を使った河川舟運のための倉庫だった建物を使用しているため、店内のスペースはゆったり、天井も高く広々かつ落ち着いた雰囲気になっています。

IMG_0562

入り口から店内を見た図。ショールームみたいですね。

IMG_0587

店内にはソファーもあります。

IMG_0564

お店の外でもゆったり座って読書ができる。

 

 

 

 

 

 

IMG_0581

品揃えはタイの小説および海外文学のタイ語訳が比較的多めです。オーナーのパッドさんは読書量も、本に関する知識も非常に豊富で、小説が多いと言ってもバリエーションに富んでいて、本棚を眺めていて飽きません。(最近は更新が減っていますが、パッドさんの書評ブログはタイの読書家たちに大人気です。)

もともとは人々の社交場としてのカフェをベースに書店のイメージが作られていたそうで、おしゃべり大好きなパッドさんの人柄もあいまって、色々なことを教えてもらえます。

右上の写真の方がオーナーのパッドさんことドゥアンルタイ・エーサナーチャータンさん。「仕事してる風がいいでしょ」という本人からの提案でポーズをとってもらったらだいぶシリアスなポートレートになってしまいましたが、実際はお茶目で物腰柔らかな女性です。

 

IMG_0558

エスプレッソ系のメニューも、ペーパードリップのコーヒーもあります。お茶は六種類のブレンドティーから選べます。

さて、名編集者かつ読書家であるパッドさんですが、読書にコーヒーはつきもの?ということで大のコーヒー好きでもあります。ぼくもバンコクでおすすめのコーヒー屋さんを教えてもらったことがあります。

ここ数年バンコクでもいわゆるサードウェーブ・コーヒーのお店が増えていますが、こちらでもこだわりのシングルオリジンの豆を味わうことができます。さらにお茶のバリエーションも豊富で、ちょっと一息つきたいときにもぴったりですね。

IMG_0572

 

本を買いにくるお客さんだけでなく、ちょっと一息コーヒーをというお客さん、仕事の打ち合わせのお客さんなど、色んな雰囲気の方がいらっしゃって、みなさん思い思いの時間を過ごしています。

ということでパッドさんがじきじきにコーヒーを淹れてくれました。タイ北部チェンマイ県はメーカムポーンのコーヒーです。ご本人いわくタイで一番好きなコーヒー豆、とのこと。

 IMG_0573

さて、ということでパッドさんに淹れてもらったコーヒーを飲みながら、早速こちらで買った本を読みましょう。日本へも何度もシンポジウムなどで訪れている人気の社会学・政治学・人類学者タネート・ウォンヤーンナーワーの『1968:革命の脚注』です。少し硬すぎましたかね。

0651

というところで終わってしまうとただお洒落なブックカフェを紹介したような形だけで終わってしまうのですが、今後はこちらのお店でもさまざまなイベント、セミナーが実施されていくようです。たとえばこの日曜日、一月十二日には、プラープダー・ユン、ウティット・ヘーマムーン、サカーリーヤー・アマタヤー、ワート・ラウィーなどの著名作家、編集者たちが参加する「文学における市民」と題したセミナーが開かれました。現在の政治的動乱の中で、文学には何ができるのか、作家たちによるさまざまな側面からの議論が見られました。

ということで、読書の場としても、憩いの場としても、意見交換と交流の場としても今後がますます楽しみなCandide Booksをご紹介しました。パッドさんおよびお店のスタッフのみなさん、ありがとうございました。(https://www.facebook.com/CandideBooks

 

※ちなみに、以下にCandide Booksのグーグルマップおよび、タイ語の地図を貼っておきますが、正直行って少し行きづらい場所にあります。主な行き方としては二つあります。

1)船にのる

BTSサパーンタークシン駅からサートーンの船着き場に歩いて行き、チャオプラヤー・エクスプレスに乗ります。方向は北行き、王宮前広場やワットポーの方向に向かう船に乗ります。15B。三つ目の船着き場、シープラヤー(Si Phraya)で一度降りたら、船着き場から一度外に出ます。道路に出たら左手にまっすぐ五分ほど歩き(ロイヤルオーキッド・シェラトンホテルを通り過ぎます)、River Cityと書かれた建物が見えますと、そこに「SI PHRAYA PIER」と書かれた白い建物の、渡し船の船着き場があります。そこから渡し船に乗りましょう。3.5Bです。

渡し船を降りたところに「KLONGSAN PLAZA」と書かれた建物と、市場が広がっています。建物に沿って真っすぐ市場を進んで行くと(途中右手にセブンイレブンがあります)、Watsonsという薬局が右手にありますので、その角を右に曲がって進んでください。少し進むと、Candide Booksがあります。

2)BTSからタクシー(もしくはバス)

BTSクルントンブリー駅の一番出口を出たところでタクシーをつかまえて、下にあるタイ語の地図を見せて行ってもらうという手もあります。路線バスだと同じところから84番に乗るという手もありますが、少し難易度が高いかもしれません。

↓Candide Books↓

 

1501489_720734477944596_753699984_o

 

9/28(土)バンコクでSalyu x Salyu、Buffalo Daughter, 青葉市子ライブ!スペシャルゲストにウィスットポンニミット

 

今月末バンコクでこんな楽しそうなイベントが!mamuang-posterweb

9/28土曜日にバンコクでコーネリアスキュレーションの、Salyu X Salyu, Buffalo Daughter, 青葉市子さんのライブがありますね!スペシャルゲストにウィスットポンニミット!インスタレーションが遠藤治郎…。なんだか2004年のsoi musicの魂がおにぎりについてる海苔のようにしぶとく生き残ってきたかのような錯覚がします…。というわけで、バンコク行ける方はぜひ!ちょうど航空券安い時期ですしね!

イベント情報こちらにでてます。
Japanese Invention Curated by Cornelius | Facebook http://buff.ly/17FV0Tk

以下、上記サイトよりコピーです。

‘Japanese Invention’
Ichiko Aoba
Buffalo Daughter
Salyu x Salyu
Curated by Cornelius

28.09.13
Centerpoint Studio Lasalle (BTS Bearing)
Door Open: 6pm

+ Installation Art by Jiro Endo
+Tiger Translate Urface Collection

Ticket 1,290 Baht available at www.thaiticketmajor.com 02 262 3456
Please present your ticket to get a Free Japanese rice roll at the door.

*Ticket Information*
Venue : Centerpoint Studio Lasalle
Show Date : Saturday 28th September 2013
Show Time : 7 pm
Gate Open : 6 pm
Public Sale : 1st August 2013, 10 am onward.
Ticket Price : 1,290 Baht

Promotion
Discount 10 % for Godung members who present discount code at TTM Counter
Check Detail at www.godung.com/discount

– All ticket prices are for standing.
– No refund for losing any ticket.
– Hurry, please. Tickets are limited.

 

Summer Sonic 2013 / island stageを振り返って

soi music 木村です( @kimurasoi )。

8月10日11日サマーソニック2013やってきました!
あまりに暑かったので、その後の2週間ぐらいの記憶がなかったのですが、振り返りエントリーをしてみます。遊びにきていただいた方、ありがとうございました!

というわけでアイランドステージの設置をインスタグラムを振り返ってみてみます。

設置初日
スタジアム周辺のアスファルトエリア。何もありません。

日本のチームは、タイと比べて仕事がきっちり(細かい)しています、の図。

立て込みはじまりました。職人さんは一人で運転からクレーン操作までこなしていきます。

遠方からみた、アイランドステージ予定地。

部材がならんでいきます。

コントロールブースがくる予定のスペースのたてこみ


だんだんテントができてきています

コントロールブース

タイからコンテナでおくってきた荷物が到着です

これが中身。観覧車の客席部分です。パンダ模様!

観覧車を組み立てます

アイランドステージのステージをくみたてます

見守っているのはタイのBMMFの施行隊長です。タイからきて日本のチームと仕事しています。


ステージがたちあがりました

夕暮れに映える月のようなオブジェ

だんだん満ちていきます

朝方、風になびく旗

カラフルになっていきます

観覧車ができてきました

コントロールブースの中では照明パターンの打ち込みがはじまります。

オープン前夜夜のアイランドステージです

タイの遊園地のような

ビッグマウンテンミュージックフェスがサマーソニックにやってきた瞬間ですね

タイのgene kasiditのパフォーマンス。キワモノと思う事なかれ。かなり胸打つアツいパフォーマンスにはじめは遠巻きにみていたgeneを知らないオーディエンスもノリノリに。geneのライブパワーはFutonの頃からすごかったですが、本当にすばらしかった!

2日目にパフォーマンスをおこなっていたメガネズ。かわいい〜

かわいい☆彡

アイランドステージは夜はお客さんに解放され、みながダンスしていきました!

遊びに来たYellow Fang on night island stage

花火 from back stageアイランドステージ

暑すぎて放水。タイの4月の水掛祭りみたいです

本当にあつかったですが、最高の2日間になりました!来年ももどってきたい!

Yellow Fangの新譜と来日お忍びライブ☆彡

soi music 木村です( @kimurasoi )。

Yellow Fangのお忍びライブが明日(8/19金)にあるようです!
そして、新譜の初売りを東京で行うようです。だれも話をきいてない!
新譜ものすごく楽しみです。サマソニで販売するのでぜひ!

yellowFang_artist_photo_ss2013

ライブは明日の21時ころからのようです。会場は渋谷道玄坂のビートカフェ(facebookページ

yellowFang_artist_photo_ss2013_b

 

 

明日から二日間Yellow Fang楽しみましょう!

サマソニ前日GENE KASIDIT緊急生出演スペシャル・ライブ・ショー!

★サマソニ前日・8月9日金曜日!GENE KASIDIT緊急生出演スペシャル・ライブ・ショー!

https://www.facebook.com/events/514214238645347/
スクリーンショット 2013-08-06 18.20.00

ということでスペシャルなライブショーが代官山のアマランスラウンジで!

元futon仲間のモモコモーションさんやそしてあの野宮真貴さんもスペシャルゲストで参加!

野宮真貴さんとFutonは並々ならぬ関係がありまして、Futonの曲を野宮さんがカバーしていたり、Futonが野宮さんに楽曲提供していたりするんです。

High。こちら野宮さんがカバーしたバージョン。なんとデュエットは菊地成孔さんなんですよね。

こちらFuton ver。GENEとモモコさんのデュエット。

こちらはFutonが野宮さんに書いた曲「Question girl」

2005年の横浜トリエンナーレの時のFuton X 野宮真貴(2:50くらいから)

というわけで、8/9(金)深夜は代官山のアマランスでバンコクのディーバ迎えましょう☆

★サマソニ前日・8月9日金曜日!GENE KASIDIT緊急生出演スペシャル・ライブ・ショー!

https://www.facebook.com/events/514214238645347/

サマソニ2013記念のYellow Fang映像まとめ

soi music 木村です( @kimurasoi )。

Yellow Fangがサマソニにまさかの2年連続出演!

ということでイエローファンのデビューからいままでの軌跡をyoutubeでたどってみたいと思います。

Yellow Fangは2008年デビューで、11月のFAT FESTIVALでEPをリリースしました。当時の記事はこちら。いちおう最初から縁があったYellow Fang…。この時サインを頼んだら、CDにぶちゅーとキスマークをつけられた強烈な思い出が… 

デビューEPからValentinos

Kep Paa

初期のオリジナルメンバーの3人の楽曲の良さ、センスの良さ、どれも光りますね。この2008年ころはSaliva Bastardsとかもまだいたような気がして、この辺のミュージシャンがバンコクの面白い音楽シーンを引っ張っていくのかとわくわくしていた気がしますね。

I’m a feeder

自主制作で1st と2nd EPをリリースしているYellow Fangですが、1曲だけバンコクの名物レーベルsmallroomからリリースしています(コンピ収録)。この歌は「ムック、マイ、ピッコー」という曲で、飼い犬の名前なんですよね。ひたすら飼い犬の名前連呼するというヤバかわいい曲です!ムックマイピッコー!

一瞬smallroomからアルバムリリースかなあ?と思ったYellow Fangですが、そんなこともなく、そんなこんなと月日は流れ、だんだん人気者になっていきます。そう、ゆっくりとね。

そして満を持して2012年のサマソニと同時に登場したのがこの辺の曲です。EP3もなんとサマソニリリース!フェスにあわせてリリースしてきますね。

hom pa

I don’t know (これはまだリリースされていない曲ですね。)

こちら2012年シングル曲のUnreal

soundcloudでYellow Fangで検索するとタイ人にいっぱいカバーされてますね!
yellow fang http://bit.ly/1cFbXl3

すごいなあ。

Yellow Fangのアルバムはいよいよ完成間近という話もあるので、サマソニでライブチェックしつつバンド追いかけていきたいと思います!というかこんな良いバンドの良い時間見逃すともったいないですよ!

ちなみに昨年サマソニ時のYellow Fangまとめはこちら!http://soimusic.tumblr.com/

2013年サマソニは8月10日土曜日出演です!